台湾、台北（2025年9月） — 専門的なストレージおよびメモリソリューションの世界的リーダーであるATPエレクトロニクスは、NVMe PCIe Gen4コンパクトSSDの新シリーズを発表しました。この新製品には独自の設計技術が搭載されており、サーマルスロットリングの制約を克服し、最大40%の電力削減を実現、さらに強力なセキュリティ機能でデータを保護し、高い信頼性を実現します。
N701/N601 SSDはATPエレクトロニクスが社内で培ってきたファームウェア技術と、多様な環境や課題を理解する上での豊富な産業経験を融合させた技術革新を特徴としています。これにより、独自の差別化された技術と設定を開発しました。
これらの新しいSSDは、M.2 1620ヒートシンクボールグリッドアレイ（HSBGA）とM.2 2230のフォームファクターで提供され、最小の実装面積でスペースを最大限に活用できます。容量はネイティブTLC（Triple Level Cell）で240GB～960GB、pSLC（pseudo Single Level Cell）モードで80GB～320GBまで選択可能です。動作温度は、C-Temp（0°C〜70°C）とI-Temp（-40°C〜85°C）のオプションがあります。これらのDRAMレスSSDはホストメモリバッファ（HMB）をサポートしており、コスト効率に優れながらも、安定したパフォーマンス、省電力、そして強力なセキュリティを提供します。
AceTT：スロットリング中の安定したパフォーマンス
N701/N601 SSDは、ATPエレクトロニクスが独自に開発した「Ace Thermal Throttling」テクノロジーを採用しています。これは、最大18段階を段階的に適用するインテリジェントなサーマルスロットリングアルゴリズムで、一般的なNVMeドライブに見られる2〜3段階のスロットリング設定で起こりがちな急激なパフォーマンスと温度の変動を最小限に抑えます。
AceTTは、SSDが85℃のしきい値温度に達するか超えたときに、微細に調整されたスロットリングステップを開始し、それ以上の温度上昇を慎重に抑制します。この段階的なスロットリングにより、安定した動作温度が維持されます。これにより、パフォーマンスの急激な変動や、突然の温度上昇と急激な温度低下、それらによる不安定なパフォーマンス変動が解消され、サーマルスロットリング中のユーザーエクスペリエンスの低下を防ぎます。
ATPエレクトロニクスの熱シミュレーションデータベースに記録された熱グラフ。
多段階の動作は、チャンバー内の周囲温度を制御することで意図的にトリガーされます。温度が上昇すると、多段階のサーマルスロットリングスキームによってパフォーマンスが徐々に低下し、急激な速度や温度の変動を防ぎます。
デバイスが 85°C あたりで動作している間に 55°C の周囲温度をエミュレートするために、AceTT は TLC モードで動作する SSD をフェーズ全体で熱平衡 (定常状態) に導き、空気の流れの変動を最小限に抑えながら安定した最適なパフォーマンスを維持します。
最大40%の省電力を実現されたエネルギー効率
ATPエレクトロニクスのN701/N601 SSDは、コンパクトな設計と高度な放熱機能により発熱を抑え、消費電力を低減し、より効率的な電源管理を実現します。
N701/N601 SSDは、データ転送にPCIe Gen4 x4レーンではなくx2レーンを使用することで、設定容量レンジにおいて同様なパフォーマンスを維持し、通常動作時には最大20%、アイドル時には最大40%の消費電力削減を実現します。そのため、バッテリー駆動のモバイルデバイスなど消費電力に制約のある環境に最適です。
さらにエネルギー効率と電力損失保護を強化するため、ATPエレクトロニクスは、PCIeリンクLステートのActive State Power Management (ASPM)や、NVMeデバイスパワーステートのAutonomous Power State Transition (APST) といったPCIe/NVMeの電力機能をプロジェクトごとに構成できます。また、Power Loss Notification (PLN)とPower Loss Acknowledge (PLA)を使用することで、ファームウェアによるシャットダウンシーケンスを起動させることにより、電断障害が抑えられ、再起動時にクリーンリカバリーが実現します。
セキュリティの要塞
N701/N601 SSDは、小型パッケージに堅牢なセキュリティを統合しており、以下の機能で高度な保護を提供します。
- AES-256ハードウェア暗号化: すべてのユーザーデータは、SSDコントローラーによってAES-256を用いてオンザフライで暗号化され、保存中のデータを保護します。
- ハードウェア・ライトプロテクト: GPIOによってトリガーされる読み取り専用モードで、デバイスレベルで書き込み、消去、およびフォーマット操作をブロックします。
- ハードウェア・セキュアイレーズ: 指定されたGPIO信号によって内部のサニタイズ（データ消去）処理が開始され、以前のユーザーデータへのアクセスが削除され、復元不可能になります。
- セキュアブート: 起動、アップデート、再製造時に、SSDハードウェアRoT (Root of Trust)を使用してファームウェアのデジタル署名を検証し、認証されたコードのみが実行されるようにします。これにより、改ざんを防止し、信頼できるバージョンで安定性を保ち、サプライチェーンのトラストのチェーンを保護し、セキュリティベンダー固有のセキュリティ設定による有効化/無効化が可能になります。
- TCG-Opal（オプション）: ハードウェア暗号化技術を使用し、SSDに保存されたデータを保護し、盗難や改ざんから保護します。
製品仕様
ATP N701/N601 NVMe PCIe Gen4 M.2 HSBGAの詳細については、以下をご覧ください：
https://www.atpinc.com/jp/products/BGA-SSD-NVMe-industrial
ATP N701/N601 NVMe PCIe Gen4 M.2 2230の詳細については、以下をご覧ください：
https://www.atpinc.com/jp/products/industrial-gen4-nvme-M.2-ssd
プレスリリースに関するメディアお問い合わせ先：
Kelly Lin（Kellylin[at]tw.atpinc.com）
ATP ElectronicsのLinkedIn公式アカウントはこちら：
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ATPについて
ATP エレクトロニクス（以下「ATP」）は、30年以上にわたり、組込み機器、産業機器、自動車向けといった過酷な用途に対応するメモリおよびNANDフラッシュストレージ製品のリーディングメーカーとして、卓越した製造技術を追求してきました。
「特殊ストレージおよびメモリソリューションのグローバルリーダー」として、ATPは優れた耐熱性および高耐久性ソリューションにおける専門性で広く知られています。
ATPは、お客様に付加価値、差別化、そして最適なTCO（総保有コスト）を提供することに注力しています。
真のメーカーとして、製造プロセスの全工程を自社で管理し、品質と製品の長寿命化を徹底しています。
また、ATPは、グローバルなサプライチェーン全体において、労働者、環境、ビジネスの持続可能な価値を確保することで、企業の社会的責任（CSR）の最高基準を遵守しています。
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